組織は人数が多くなってくると、
マネージャー(管理者)とプレイヤー(実務者)に分かれます。
仕事ができる人をマネージャーにして、
上手くいかずアンマッチになる事って結構あるあるかと思います。
その時の対策が上手くハマったのでシェアします。
業務が得意なAさんをマネージャーに
- 業務の知識が豊富
- 周りの人よりも処理が早い
- 効率よく仕事ができる様に自ら資料を整えている
- 責任感が強く同僚からの信頼が厚い
全員一致でマネージャーに登用しました。
周りの期待は、遂行力の高さもあり、
担当するチームのパフォーマンスの向上でした。
しかし、数ヶ月経つも担当するチームのパフォーマンスが伸びず、
チームのメンバーは、個性的な人が多かったのですが、雰囲気が暗い。
また、Aさん自身業務が回らず、残業も多くなり、休日にも相談の連絡が入るなど、疲弊している状況でした。
Aさんのチームマネジメント
Aさんと面談してマネジメント方法をヒアリングしました。
- Aさんが仕事の割り振りをしている
- 意思決定はAさんを経由する
- 自分の業務のやり方で育成している
業務効率の良いAさんが、
業務の始めから終わりまでAさん監督の元、ロジックを組み立てられている状況です。
Aさんの遂行力は高く頼れますし、とても良い仕組みなのですが、
チーム全体としての生産性は下がっています。
Aさんがマネジメントに失敗した理由
ざっくり言うと、プレイヤーの延長線上で仕事をしていた事が原因だと思いました。
Aさんが実務に入り込んで大小全ての意思決定をするため、
Aさん主体で業務のサイクルを大きく回している状況。
Aさんは常に忙しく問題が発生しても対策が後手になり、
目下の問題にしか焦点が合わないオペレーションになっていました。
メンバーについては、
意思決定を待つアイドルタイムが発生し、
意思決定をしないため、問題への当事者意識も薄くなり、
責任も自発性もないただの作業者になっている様な感じです。
全員残業も多く生産性の低いチームになっていました。
マネージャーとしての覚悟
定期の面談でAさんと少し状況を整理し、アドバイスをしました。
- 決めるのはチームの方向性までに抑える
- 仕事のやり方は任せてモニタと軌道修正に徹する
- 困ったときはメンバーに相談する
- 暇を作る努力をする
要するに
人に任せるマネジメントをしよう
と話をしました。
Aさんは、失敗したらどうしようとか、
メンバーがちゃんとできるかなと不安が大きい状態でしたが、
行き詰まりもあったのでとりあえずメンバーを信じて
1ヶ月やってみようと覚悟してもらいました。
プレイヤーからマネージャーへ
1ヶ月やってみた変化は
個々の業務遂行力がそこまで上がった訳ではないので、
パフォーマンスは微増でしたが、
意思を持ったメンバーで動くチームは、
仕事や変化をポジティブに捉える様になり、
アイドルタイムもなく残業も大きく減り、
生産性は上がる結果となりました。
Aさんは信頼と覚悟の意識だけの変化でしたが、
メンバーの成長とチームの生産性の向上を実感し、
マネージャーとしての仕事のやり方を実感し理解できた様です。
まとめ
マネージャーの仕事は信頼と覚悟
信頼して期待することで部下は自ら考える仕事をするようになります。
また、失敗してもマネージャーが責任を取る覚悟をする事で、
部下はポテンシャルを発揮してくれます。
プレイヤーの仕事は担当業務を遂行すること。
マネージャーの仕事はメンバーを信頼し、任せる覚悟をすること。
意識の差だけですが、マネジメントで組織の在り方が変わっていきます。
もし、自分の配下に対して、
「自発性がない」
「思った様に動いてくれない」
「尻拭いばかり」
などで悩む事が多ければ、
マイクロマネジメントを辞め、
思い切って信頼と覚悟に舵きってみましょう。
変化こそ価値、です。
以上、みなさんの人生の判断材料となれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。